- 2010-10-25 (月) 19:07
- 書評/Review/学習記録/Study
- 書籍 拝金
- 評価 ★★★★★ 堀江貴文・ライブドア事件に興味のある人、そして若者にお勧め。
私の世代(80年前後生まれ)の多くは「起業家 堀江貴文」の躍進・活躍にワクワクしたのではないでしょうか。そんな堀江さんの処女小説がこの『拝金』です。
物語は現実に堀江さんに起きた事件を元にしたものです。一人の若者、優作の起業から始まりライブドア事件(文中では別の名前)で終わります。そして小説なので肩苦しさはほとんどなくEntertainment作品に仕上がっています。また文章はスラスラと読みやすいものであっという間に読めます。
物語では起業するのならどういうことに気を付ければ良いのかという考え方を知り、またヒルズ族と言われる人達の華麗な生活を垣間見ることが出来ます。
特に私が刺激を受けたのがヒルズ族の圧倒的に豪奢な生活。物語序盤で主人公の優作が「圧倒的な格差」を感じ屈辱的な思いをし発奮したように、私もまた発奮しました。全員ではないですが、一度こういう屈辱的な思いをすれば人はやる気を出します。「格差」が人を動かします。本書を読んでいて久しぶりに格差を感じて、頭の中が熱くなるようなやる気が起きました。このヒルズ族の生活を垣間見るためだけでも本書を読む価値はあります。
「差をつけるなんて良くない」なんて言うのではなく、、堀江さんや優作、また20代前半で世界有数の億万長者となったfacebookのマーク・ザッカーバーグのように圧倒的な差を見せつけてくれる人間が日本にいれば、もっと野心溢れる人達が増えるのにと思いました。そういう意味でも私はあのライブドア事件で堀江さんが起訴されて、財産全てを没収されてしまったことを残念に思っています。
そして物語の後半ではライブドア事件をマスコミではなく当事者の視点から描いています。小説なのでどこまで事実なのかは分かりませんが、マスコミの情報ではなく当事者の視点から事件を見てみると面白いです。
私はさらに事件の詳細を知りたくなりました。この件で堀江さん本人にTwitterで質問したところ、書籍『徹底抗戦 (集英社文庫)』を進められました(その時のTweet)。『徹底抗戦 (集英社文庫)』も読んでみようと思います。
本書については他にも放送利権や記者クラブの弊害の暴露と色々と語りたくなる事が多いですが、記事が冗長になるのでこれらは割愛します。
本書は「あの堀江貴文が書いた自伝的小説」というだけでも読む価値があると思います。『拝金』お勧めです。
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