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TOEIC試験では学べないこと―言葉だけ分かっても相手を理解することはできない

TOEIC試験では学べないこと―言葉だけ分かっても相手を理解することはできない

TOEICでA levelに到達した、その結果ある程度の英語なら理解できるようになったとあなたは思うでしょう。しかし一度海外に行くと、分からない英語だらけでびっくりすると思います。これは英語力の問題というよりは、その国についての知識や文化が分からないことから来る問題です。

たとえば、私はTaylor Swiftの"Love Story"という歌を2009年に聞いていましたが、歌詞にある“scarlet letter”「緋文字」という言葉がなぜ歌詞の中で使われるのかということが理解できませんでした。米国人の友人に尋ねたところ、この“scarlet letter”はLove Storyに関連した米国文学に由来しており、だからあえてここで使っているということでした。要はその歌だけを聞いていても決して理解できない、他の文化的な教養も備えていないと理解できない表現だったのです。

他の例も挙げると、私は映画“AVATAR”(英語音声・字幕なし)を観た際には登場人物たちの英語は7〜8割は理解できました。割と知っている英単語がそこで使われていたということもあります。しかしそれ以上に、私はSci-Fiが好きなのでこの分野に関してたくさんの知識も持っていたから理解できたのだと思います。

一方Broadwayで“The Phantom of the Opera”(オペラ座の怪人)を観た際には半分も英語が分かりませんでした。これは英語表現が凝ったものであったためと、私にとっては馴染みのない演劇の世界が舞台であったためです。

当たり前といえば当たり前ですが、知識がなければ物事は理解できません。英語だけ分かっても英語圏の文化は理解できないのです。「英語ができる=英語で書かれている文章はすべて理解できる」というような勘違いをしている人が時々いますが、それは誤りです。英語が読めても、そこに書かれている内容が理解できないことはよくあります。

そしてTOEIC試験は英語力を測る物差としては有効ですが、英語圏についての知識と教養の理解度を測る試験ではありません。英語力だけあっても知識がなければちゃんと意思疎通はできません。言わずもがなかもしれませんが、この点についてはご注意ください。

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