- 2010-08-23 (月) 13:42
- その他
本には書き手が必要なのと同時に読み手も必要です。あなたが書きたいと思っている書籍はどれくらいの人達が関心を抱く内容でしょうか。
「英語学習」「ダイエット」「自己啓発」は日本人の大多数が関心を持つ内容です。私のblog「実用的な英語を習得する方法」という多くの日本人が関心のある話題だったから、人気が出たのだと思います。
一方、留学についての記事「米国体験記」は、英語学習の記事ほどは読まれていません。それは留学に関心を持っている人は、英語学習に関心を持っている人よりも少ないためだと推測します。実際、今回発売する書籍は「英語学習」+「留学体験記」の2つで分けて出したいかなとか考えていましたが、「留学体験記は売れる訳がないだろう」という各方面からの指摘があり断念しました。
そして日本で売られている本の99%は1万部も売れていないそうです。話題がマニアックなものだと、確実にこの99%になるでしょうから、出版社もあなたの本の原稿を受け付けないでしょう。
電子書籍がもっともっと普及したら3,000部も売れないような本でも書籍化できるようになるかもしれません。ですが日本の電子書籍の現状は芳しくありません。津田大介・小飼弾といった有名作家でも電子書籍の販売部数は1万部いくかいかないかみたいです。日本の電子書籍はまだまだそういう現状なので、当分はニッチな分野の書籍は難しいでしょうね(利益度外視で作家がお金を自分で出す自費出版なら別でしょうが)。あと、私自身も「3,000部も売れないのなら書籍じゃなくてblogで良いじゃん」と思っています。
書籍化を狙うのならまず多くの人が関心を抱く話題を選ぶ。そしてそれだけじゃ駄目です。書籍の内容に「特別な何か」がないと多くの人は関心を持ちません。
週刊少年ジャンプの打ち切り漫画を例に出して説明すると、「主人公や物語展開が地味な作品はすぐに打ち切られる」傾向があります。主人公/物語に特別な魅力がないと物語も魅力を持ちません。あなた自身が他の人達と比べてどういう点で優れているか。他の人が持っていない自分だけが持っている特別な強みは何か。これらを明確に読者に伝えることが出来ないと週刊少年ジャンプの10週打ち切り漫画のような結末を迎える可能性が高いでしょう。実際、主人公が地味だと面白くないですよね。
私自身も英語学習の記事作成では「TOEIC試験で900点越え(受験者の上位2%以内)」「話す・聞く・書くが全て出来る。これらを身につける学習法」「最新のWeb Serviceや電子機器を使用した学習法」と、「自分を普通の英語学習者とは違う」「試験のためだけの学習法とは違う」と差別化していました。
ここで記した「特別な何かがあること」は後ほど記す「はてなブックマークの獲得」にも関わってきます。とても大事な事です。
書籍を書いてみたい人は、まずは「より多くの人に読まれる内容」+「他の人が持っていない自分だけの強みが発揮できる内容」、こういった記事を書けるかどうか我が身を振り返ってみてください。これがある場合にだけ書籍化に着手することをお勧めします。そういったものがない場合は、数年間修行してそういった記事が書けるようになってから、また書籍を書くことを検討してください。1,500時間くらい熱心に何かを頑張ると、書籍を書けるくらいの能力にまで到達する可能性は大いにあります。
補足説明
思いっきりニッチな分野、でも数万円の本を買ってくれる顧客がいる特殊な業界の場合は少し話が違うみたいです。
参考資料
電子書籍元年 iPad&キンドルで本と出版業界は激変するか?
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